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ちょっとドキドキ在宅医療㉓ 訪問診療と増える荷物
2023-03-15
横須賀の衣笠で訪問診療を週1回、看護師さんと一緒に行っている。横須賀のある三浦半島は平地がすくなく丘陵地帯が多い。このため山坂やトンネル、階段が多い。一方通行の細い道のわきに車を止めて、さらに坂を上って、患者さんのお宅前の30段の階段をのぼってようやく患者さんの家にたどり着く(写真)。
そのとき看護師さんは重さ5キロもある大荷物を背負って元気に坂道を上っていく。私もまけずに電子カルテのパソコンと聴診器を抱えて登っていく。在宅診療を行う看護師さんの荷物は大事だ。様々な書類や処置セットが詰まっている。在宅診療はいったん出かけるとそう簡単にクリニックには戻れない。そのため忘れ物があっても取りには帰れないので荷物が多くなる。
この在宅診療の荷物がマイナンバーのおかげでさらに増える。国はマイナンバーと健康保険証の一体化を2024年の秋をめざして進めている。このため2024年度からはマイナンバーを読み込むモバイル端末付きのカードリーダーを在宅診療に持っていかなければならなくなる。今では患者さんのお宅で健康保険証をスマフォで撮影してそれをクリニックの事務所に持ち帰って、健康保険証の資格確認を行っていた。これが2024年秋からマイナ健康保険証になると、患者さんのお宅にカードリーダーを持ち込んで資格確認を行うことになる。このカードリーダーでますます看護師さんの荷物が重くなる。
それに最近では在宅診療でも「ビザカードで支払いお願いします」ということも増えてきた。いよいよキャッシュカードの読み取り機も持ち込まなければならないのか?
カード時代、訪問診療の荷物は増える一方だ。

著者
武藤正樹
社会福祉法人日本医療伝道会衣笠病院グループ相談役
社会福祉法人日本医療伝道会衣笠病院グループ理事 よこすか地域包括ケア推進センター長 1949年神奈川県川崎市生まれ。1974年新潟大学医社会福祉法人日本医療伝道会衣笠病院グループ理事 よこすか地域包括ケア推進センター長 1949年神奈川県川崎市生まれ。1974年新潟大学医学部卒業、1978年新潟大学大学院医科研究科修了後、国立横浜病院にて外科医師として勤務。同病院在籍中1986年〜1988年まで当時の厚生省の留学制度でニューヨーク州立大学家庭医療学科留学。1988年厚生省関東信越地方医務局指導課長。1990年国立療養所村松病院副院長。1994年国立医療・病院管理研究所医療政策研究部長。1995年国立長野病院副院長。2006年より国際医療福祉大学三田病院副院長・国際医療福祉総合研究所長・同大学大学院教授、2013年4月より国際医療福祉大学大学院教授(医療経営管理分野責任者)、2010年より国際医療福祉大学クリニックで外来診療にも携わる。
武藤正樹の著書

